2027年度InaRISの申請受付がはじまりました!

稲盛財団は6月17日、2027年度の稲盛科学研究機構(InaRIS: Inamori Research Institute for Science)フェローシップ の申請受付を開始しました。募集期間は、2026年7月29日17時までです。
締切間際には申請が集中します。締切時間を過ぎた申請は理由の如何に関わらず受理いたしませんので、余裕をもってご準備ください。

InaRISは、短期的に成果を求めるのではなく、好奇心の赴くまま存分に、壮大なビジョンと大きな可能性を秘めた研究に取り組んでもらおうと、2019年に設立されました。1人につき10年間継続・総額1億円の助成を行います。プログラム設立から8年目を迎える現在は、14名のフェローがそれぞれに新たな展望の可能性を追求する研究に取り組んでいます。

2027年度InaRISの募集対象はつながりの生物学で、2名の採択を予定しています。募集要項や申請要件については、関連情報をご確認ください。また下記の募集対象の説明動画も併せてご覧ください。

つながりの生物学

地球上の生物は互いに連携と競争を繰り返しながら世代を重ね、環境の変化に応じて新たな種が支配的な地位を占めるなど進化と多様化を繰り返して現在に至っています。生物種間の食物連鎖や交配相手をめぐる競争と戦略、共生・寄生などの現象とその役割は以前から知られていましたが、近年はより複雑で微妙なバランスの上に立った関係がヒトをも含めた地球上の生態系の保持に役立っていることが理解されるようになりました。細菌・ウイルスによる感染と伝搬、種の異なる細菌が作るバイオフィルムの役割、細菌叢と健康との関わり、菌根菌による土壌中での異種植物間の物質供給など生物間にみられるさまざまな現象の解析研究が進んでいます。昆虫による食害を受けた植物が化学物質を分泌して天敵の昆虫を呼び寄せる現象なども知られています。微生物による感染や他種生物による寄生などの際に、器官の間での情報や物質のやり取りが個体の自立性の維持や健康、環境変化に対する応答に影響を及ぼすことも知られるようになりました。生物の成長と増殖、環境応答や進化が種間の連携と競争の上に成り立っていることが知られるようになり、分子レベルでの機構や生態学的な意義の理解を目指す研究の重要性が増しています。ヒトの社会活動が生態系を擾乱する例も多数報告されており、実態の解明と機構の解析が必要です。これらの研究においては、ゲノム解析や生化学・分子遺伝学を基盤として情報科学・数理科学の考え方と手法を積極的に取り込むことによって、より信頼性のある結果が得られるようになりました。
さまざまな環境下における生物種間の連携と競争のネットワークを探索し、それが成立する仕組みを分子レベルで解析することは、生物が持つ多様な能力を明らかにするとともに、現在の変貌しつつある地球環境の下での農業・水産業や医療などへの応用にも役立つことが期待されます。
生命科学の新しい研究分野を創出し、基礎から応用までの学術基盤を作ることが望まれます。これらの観点において卓越した研究提案を募集します。

研究の主要な狙いと具体例:

  • 音・光・温度・匂いなどによる生物間の連携と競争のネットワークの探索と解析
  • 生物間の連携と競争の基盤となる分子・遺伝子レベルの機構の解析
  • 情報科学と生命科学の融合による新たな解析手法の開発
  • 生命システムの進化と多様化にかかわる新たな理論の構築

皆さまからの積極的なご応募をお待ちしております。
 

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