2026年10月15日、16日の二日間、稲盛財団(京都市下京区)において、「稲盛科学研究機構(InaRIS)フェローシップ」のアドバイザリー・ボード・ミーティング(以下、ABM)が開催されました。ABMではInaRISフェローが自身の研究の進捗と展望について発表し、運営委員や他分野のフェローとの活発な議論が行われました。
InaRISは、短期的に成果を求めるのではなく、好奇心の赴くまま存分に、壮大なビジョンと大きな可能性を秘めた研究に取り組んでもらうため、2019年に設立されたプログラムです。毎年1,000万円、10年間にわたり総額1億円を助成しています。
ABMに先立ち、2024年度(医学・医療)フェローの鈴木洋氏(名古屋大学教授)と星野歩子氏(東京大学教授)、および2021年度(生命)フェローの西増弘志氏(東京大学教授)と山口良文氏(北海道大学教授)に対する中間審査が行われました。審査終了後、中西重忠機構長によりABMの開会が宣言されました。
今年のABMは、初参加となる2026年度フェローの川口喬吾氏(理化学研究所主任研究員)と沙川貴大氏(東京大学教授)の発表からスタートしました。
2日目となる16日には、2020年度フェローの高柳匡氏(京都大学教授)と野口篤史氏(東京大学准教授)、2022年度フェローの深見俊輔氏(東北大学教授)と藤田大士氏(京都大学准教授)、2023年度フェローの⻲井靖高氏(九州大学教授)と田中由浩氏(名古屋工業大学教授)、2025年度フェローの戸田幸伸氏(東京大学教授)と平岡裕章氏(京都大学教授)による発表が行われました。多岐にわたる研究テーマのもと、これまでの成果や昨年のABMでの助言を踏まえた進展、今後の計画などが報告されました。
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各フェローの発表後には、運営委員や他分野のフェローとの活発な質疑応答が行われ、研究の進展を期待する声や、具体的な研究手法、展望などについての質問が寄せられました。
15日夜には、京都市内のホテルに場所を移して懇親会が開かれ、参加者たちはなごやかな雰囲気のなか親睦を深めました。冒頭の挨拶で、中西機構長は研究助成プログラムの立ち上げ時を振り返り、「InaRISも7年目を迎え、当初目指していた通り、さまざまな領域が互いに重なり合いながら選出されてきた。今後もフェローの皆さんには、積極的に互いの関係をつくり、研究を発展させてほしい」と述べました。
多様な視点から豊かな対話の輪が広がり、今後の展開につながる交流の場となった今年のABMも、盛況のうちに閉幕しました。
総括として中西機構長からは、AIの発展や不安定な国際情勢にともなう基礎研究への支援縮小への懸念が示されるとともに、InaRISの支援を足がかりに着実に成果を積み重ね、さらなる高みを目指してほしいという激励が贈られました。
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