左近 幸村 Yukimura Sakon

九州大学 大学院経済学研究院准教授※助成決定当時

2026はぐくむ人文・社会系

採択テーマ
近代アジアにおける自由港の比較研究
キーワード
研究概要
本研究は、19世紀のアジア(含むロシア極東)における自由貿易システムの拡大や、欧米による植民地支配において、自由港が果たした役割を明らかにすることである。いわゆるアジア間貿易の発展において、自由港は大きな役割を果たしたと考えられているが、その制度の具体的な検証は、意外と限られており、本研究はその穴を埋めるものである。具体的には、香港、シンガポール、大連と、長らく自身の研究対象としてきたウラジオストクを比較しながら、研究を進める予定である。

助成を受けて

ウラジオストクの自由港の研究を始めたころ、日本経済史の大家である山本有造先生に相談に行ったのだが、その際「僕だったらまず、世界の自由港の歴史をざっとまとめるね」と言われ、返事に困ったことを覚えている。その後、もっぱらロシアの自由港の歴史を、それが「自由港」と呼びうるものなのかもどうかも含め、研究してきたが、最近になって、やっと「自由港の世界史」の手掛かりをつかむことができた。そんな折、稲盛財団から助成を頂けたので、まずはアジアの比較から始めたいと思う。_x000D_
近代アジアの自由港は、自由貿易と帝国主義の結節点である。両者の関係については、ギャラハーとロビンソンの有名な自由貿易帝国主義論以来、十分に論じられてきたように見えるが、自由港そのものについては、まだまだ研究されていない。本研究が、自由貿易と帝国主義という、現代世界の形成と密接なかかわりを持った言葉を再考するきっかけとなれば、幸いである。

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