
潰瘍性大腸炎は若年発症が多く長期にわたる治療を要する難治性疾患であり、また罹病期間の延長に伴う大腸癌リスクの問題も未解決のままである。_x000D_
本研究が提案するアプローチは既存治療が主眼とする「炎症の抑制」ではなく、腸管上皮幹細胞の分裂様式を正常化することで「炎症と組織傷害の悪循環を断ち切る」という発想の転換をもたらすものである。一つの分子標的(CDC42)への介入により、粘膜修復の促進と炎症性発癌の抑制という二つの臨床課題を同時に解決し得る点が、本研究の最大の独自性である。治療抵抗性UC患者が「手術しか残された選択肢がない」という状況を変えることが、この研究の究極の目標である。基礎研究の知見を着実に臨床へ橋渡しし、患者さんの人生を変える治療の実現に向けて取り組んでいく。
生物・生命系(はぐくむ)領域