望月 美希 Miki Mochizuki

静岡大学情報学部助教※助成決定当時

2024稲盛研究助成人文・社会系

採択テーマ
福島第一原発事故における「通い復興」と生活再建の現状
キーワード
研究概要
東日本大震災に伴い発生した福島第一原発事故の影響から、福島県では長期にわたり避難指示区域が設定されてきた。一方、長期・広域避難が続くなかで、「ふるさと=元の居住地」との関係を維持しようと試みてきた住民の姿も見られる。本研究では、避難先と元の居住地を往来しながら地域の復興に携わる「通い復興」の現状を捉え、避難の超長期化においてどのような支援や制度的措置が求められるのかを検討する。特に、福島県浪江町大堀地区の伝統産業である「大堀相馬焼」を事例として、フィールドワークによる実証的研究を行う。

助成を受けて

東日本大震災後も、日本では災害が多発しています。近年では、県や市を跨いだ「越境避難」となるケースも増加し、元の地域コミュニティと広域避難者をどのように繋いでいくのかという点や、避難元地域の復興の担い手の流出が課題となっています。本研究の「通い復興」は、福島原発事故だけではなく、こうした他の災害復興を検討する際にも共通する視点となるでしょう。被災された方々、被災した地域の復興に寄与できるような研究となるよう、尽力したいと思います。

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