瀬田 真 Seta, Makoto

横浜市立大学 国際総合科学部准教授※助成決定当時

2018稲盛研究助成人文・社会系領域

採択テーマ
国際海洋法におけるプライベート・スタンダードの機能:ISO規格に着目して
キーワード
研究概要
伝統的には国家間の関係を規律してきた国際公法において、現在、プライベート・スタンダードが注目を集めるようになっている。その理由として、国際公法がその射程を、安全保障を中心とする国家間の利害関係を調整するだけでなく、環境や人権といった国際社会の共通利益の保護へと拡張しており、それらの利益を保護するための規範としては、トップダウンの形で規定する条約や慣習国際法といった従来の規範より、ボトムアップの形で規定した規範がより機能することが少なくないからである。そのため、環境保護や人権保護、また私人の動きが活発な経済活動の文脈においては、これらプライベート・スタンダードが活用されるようになってきている。
その一方で、国際海洋法においては、歴史的に同法が国家間の利害関係の調整に用いられてきたこともあり、このようなプライベート・スタンダードの機能についての研究が不足しているのが現状である。仮に国際海洋法の文脈においてプライベート・スタンダードが存在していないのであれば、このような研究の不足は致し方ないと言えるかもしれない。しかしながら、実際には、国際海洋法の文脈においても、ISO規格をはじめとするプライベート・スタンダードが機能していると思われる分野が散見される。そのため、このプライベート・スタンダードが国際海洋法においてどのように機能しており、そして、今後どのように機能していくことが期待されるかについて考察する。

助成を受けて

稲盛研究助成を受け、自身の研究を国際的に展開させて頂いた上に、盛和スカラーズソサエティで他分野の先生とも交流させていただくなど、貴重な機会を頂き、大変感謝しております。

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