船水 章大 Akihiro Funamizu

東京大学 定量生命科学研究所講師※助成決定当時

2021稲盛研究助成理工系

採択テーマ
経験に基づく行動最適化の神経基盤
キーワード
研究概要
外出時に傘を持つかを決める場合、空模様といった不確実な情報しか得ることができません。不確実な感覚情報から行動を決定する脳の機構は、未だわかっていません。私は、人工知能に用いられる計算理論をカギに、このような脳の情報処理プロセスの解明を目指しています。特に本研究では、頭の中にある知識、すなわち事前知識と、外界から得られる感覚情報が、脳でどのように統合されて行動を決定するかを調べます。マウスの行動実験や、最先端の神経活動イメージング、機械学習を統合して用います。

ひとこと

この度は稲盛研究助成に採択して頂き、誠にありがとうございます。私の研究が、脳の理解、AIの発展、そして脳とAIの融合に貢献できるように精進します。

研究成果の概要

私達は、空模様といった曖昧な情報から、雨が降るかを判断する。不確実な感覚情報から、脳はどのように行動を最適化するのか。本研究は、脳が事前知識と感覚情報を最適に統合し、行動を生成するかを調べた。頭部固定マウスの行動課題時に、マウスの行動選択を、信号検出理論や強化学習で解析した。その結果、マウスの行動の非最適性を発見した。


Akihiro Funamizu (2021) Integration of sensory evidence and reward expectation in mouse perceptual decision-making task with various sensory uncertainties. iScience 24(8), 102826. doi: 10.1016/j.isci.2021.102826


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