ヒルシュベルガー マクシミリアン Max Hirschberger

東京大学大学院工学系研究科准教授※助成決定当時

2023稲盛研究助成理工系

採択テーマ
熱輸送によるスピン励起の量子位相の検出
研究概要
量子物質とは、電子、格子振動、磁気スピンの励起が、単に(古典的な)粒子としてではなく、量子力学的な波の特性を示す固体材料である。このような物質中では、粒子と波の二重性を持つ粒子の粒子力学的なもつれを活用することで、揺らぎに強い情報保持が可能となるため、量子計算技術への応用が注目されている。重い遷移金属元素を含む磁性体では、新規な磁気秩序と磁気励起がこのような量子的性質を示す。強磁場や極低温での測定に適した高精度温度測定装置(分解能0.05℃以下)の開発により、熱輸送によるこれらの励起の観測を行う。

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