楠本 壮太郎 Sotaro Kusumoto

神奈川大学化学生命学部特別助教※助成決定当時

2025稲盛研究助成理工系

採択テーマ
有用な溶媒蒸気を汎用的に捕捉可能な高機能吸着材料の開発
キーワード
研究概要
配位性の揮発性溶媒であるメタノールやアミン類は産業的に重要であり、これらの捕捉・再利用技術の開発が求められている。本研究では、四配位Ni錯体を用いた溶媒蒸気の化学吸着材料を開発し、迅速かつ安定的な捕捉を目指す。この錯体は「四配位⇔六配位」の構造変換を駆動力とし、吸着・脱離が可能である。さらに、構造変化に伴う色変化を利用し、視覚的検知ができるセンサーとしての応用も期待できる。従来のNi錯体は高い平面性により応答性が低かったが、本研究ではかさ高い置換基を導入することで立体構造を変化させ、Niの活性点を露出させる。これにより、溶媒蒸気の吸着効率向上や反応時間短縮を期待する。

助成を受けて

頂きました研究助成金を基に、高機能吸着材料の開発し、その性能や効率を向上させることを目指していきます。また、本助成による成果を積極的に発信し、学術的・産業的な発展にも寄与できるよう努めてまいります。このような機会をいただきましたことに、深く感謝申し上げます。

研究成果の概要

本研究では、アントラセンを導入した二座配位子を用いたNi錯体において、種々の配位性溶媒に対し、配位に伴う色調および磁性変化を示す高機能吸着材料の創製に成功した。さらに、本系は固体状態におけるNi錯体の応答性向上を実現しており、高機能吸着材料の設計指針に関する新たな知見を与える有用な成果であると考えられる。

A. Tanaka, et al. (2025) UV-induced formation of long-lived organic radicals in pyrazinium-based salts via bromide-to-cation electron transfer Crystal Growth & Design 25, 16, 7012–7018 https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acs.cgd.5c00978

S. Kusumoto, et al. (2025) Anisotropic Supramolecular Interactions and Mechanical Flexibility in Ortho-Quinone Crystals Chemistry Letters 54, 9, upaf162 DOI: 10.1093/chemle/upaf162

成果概要の図


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