渡辺 寛子 Hiroko Watanabe

東北大学ニュートリノ科学研究センター助教※助成決定当時

2024稲盛研究助成理工系

採択テーマ
海洋底地球ニュートリノ観測の実現を目指した光検出器モジュールの開発
キーワード
研究概要
地球内部の熱は地震や火山の噴火といった様々な地球活動の源であり、地球の未来をも左右する重要な量であるにも関わらず、その熱源の分布や量が未解明です。地球内放射性物質起源の「地球ニュートリノ」観測は、地球の熱の約半分を占めると考えられている放射化熱量を直接観測する強力な方法です。本研究では現代検出器の不可能を克服する「海洋底地球ニュートリノ観測」の実現に向け、海洋底環境で稼働する光検出器モジュールの開発を行い、大型研究実現に向けた確実な一歩とします。

助成を受けて

ご採択いただきありがとうございます。日本発のこの学際的研究分野、「ニュートリノ地球科学」をさらに発展させ、大型研究実現につながる技術開発を進めてまいります。

研究成果の概要

本研究では、南極の氷を反応ターゲットとした高エネルギー宇宙ニュートリノ観測を牽引する国際協働実験のIceCube実験における深氷河検出器開発を基盤とし、発光波長や発光量、発光時定数の異なる液体シンチレーターの発光を海底環境で観測することを目的に、検出器開発や検出器シミュレーションによる観測信号の見積もりを行った。検出器の大型化を見据えつつ、小型プロトタイプ検出器の海底稼働を目標に、研究開発を継続している。


Hiroko Watanabe et al. “Geoneutrinos:KamLAND, Hanohano, OBD” Workshop on Ghost Particle Hunting: Neutrino Physics and its Applications to World Peace, April 28 – May 2 2025.


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