高江 恭平 Kyohei Takae

東京大学生産技術研究所特任講師※助成決定当時

2024稲盛研究助成理工系

採択テーマ
スキルミオン凝縮相におけるダイナミクスの普遍構造
キーワード
研究概要
カイラリティをもつ磁性体や分子結晶・液晶などの凝縮系において現れるスキルミオンおよび半スキルミオンの運動を制御することは、機能的な材料設計のために必要不可欠である。スキルミオンの凝縮相におけるダイナミクスは、理論的な機構解明がなされていないが、最近我々は、分子結晶における半スキルミオンの特異な拡散・緩和を見出した。そこで、本研究課題においては、磁気スキルミオンの凝縮相におけるダイナミクスを探索することで、磁性体と分子結晶に共通する高密度スキルミオンの普遍構造を明らかにすることを目的とする。

助成を受けて

スキルミオンのような、空間的に局在した準粒子の運動を考える上では、従来ソフトマター物理が対象としてきた、やわらかな粒子の異常拡散・緩和ダイナミクスについての知見が有用であると考えております。磁気系と分子結晶のスキルミオンに限らず、異なる材料における、一見大きく異なる現象をつなぐ、普遍的な概念を提唱できるよう精進いたします。

研究成果の概要

分子性結晶における半スキルミオンと、磁性体におけるスキルミオンの凝縮相について、構造形成およびダイナミクスにみられる普遍性・相違点を明らかにした。基礎方程式の違いに由来し、集団座標の運動方程式における質量の有無、ジャイロ項の有無が異なることを示し、そのために、短時間の運動は両者で大きく異なるが、長時間ではマーミン・ワグナーゆらぎが共通して働き、ともに異常拡散を生ずることを明らかにした。


K. Takae, K. Mitsumoto (2024) Diffusionless relaxation of half-skyrmion liquid, hexatic, and crystalline states in a chiral molecular crystal Physical Review Research 6, 043302 DOI: https://doi.org/10.1103/PhysRevResearch.6.043302


K. Mitsumoto, K. Takae (2026) Elastic heterogeneity governs anomalous dynamic scaling in a soft porous crystal Communications Physics 9, 36 DOI: https://doi.org/10.1038/s42005-026-02508-8


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