厳島 怜 Rei Itsukushima

九州工業大学大学院工学研究院准教授※助成決定当時

2024稲盛研究助成理工系

採択テーマ
河川地形の遷急点に着目した伏在活断層の探査手法の構築
キーワード
研究概要
河川の縦断勾配の急変点である滝などの地形は遷急点と呼ばれ、その分布や形成は長大な時空間スケールの地球科学的現象を反映している。私は、遷急点の分布が地震活動と密接な関係にあり、遷急点や震源が密に存在するにも関わらず、断層が認められていない場所に、未発見の活断層が存在する可能性があることを明らかにし、本研究の着想を得た。地球科学と工学の融合により、未発見の活断層の新たな探査方法を確立することで、活断層型地震の被害軽減に寄与し、安全・安心な社会の構築に貢献したい。

助成を受けて

稲盛財団の助成により研究を発展させられることを非常に光栄に思います。川の地形はどのようにできるのか?という基礎的な問いを追求し、自然と共生する社会の実現に貢献できるよう精進して参ります。

研究成果の概要

本研究は、遷急点および滝の分布と地震活動・活断層との関係を解析し、伏在活断層の検出手法の構築を目的とした。5mDEMと統計解析により、遷急点や滝は断層近傍で多く見られ、特に勾配変化の大きい地点では断層距離の影響が顕著であった。また、断層未確認地域でも地形と震源の集中が確認され、新たな断層存在の可能性が示唆された。これにより、本手法は伏在活断層の存在可能性を広域かつ客観的に抽出できる新たな手法として有効であり、地震災害リスクの事前評価や防災計画への活用が期待されることが明らかとなった。

Itsukushima R. (2025) Relationship between waterfall distribution and seismic hazards in large earthquake-prone areas Natural Hazards 121, 19889–19902 https://doi.org/10.1007/s11069-025-07585-6

Itsukushima R. (2025) Role of long-term geological processes in shaping flood-prone areas npj Natural Hazards 2, 37 https://doi.org/10.1038/s44304-025-00093-4


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