若竹 崇雅 Takanori Wakatake

奈良先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科助教※助成決定当時

2024稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
寄生植物と宿主植物の間で道管液が転流するしくみの理解と制御
キーワード
研究概要
寄生植物は自身の維管束を宿主植物の維管束と連結させて、宿主植物の栄養を奪い成長します。この維管束の連結を通して、さまざまな物質が双方向に移動していることが報告されていますが、その輸送メカニズムは明らかになっていません。本研究では葉での蒸散に着目して、寄生植物が宿主植物から道管液を奪うメカニズムの理解と制御を目指します。

助成を受けて

寄生植物は他の植物に維管束をつなげる能力を持つ常識はずれな植物で、興味が尽きないです。計画している実験をするのが楽しみです。

研究成果の概要

シングルボードコンピュータとサーモグラフィーカメラを組み合わせて葉面温度をモニタリングするシステムを構築しました。葉面温度は蒸散量の指標として用いることができます。このシステムを用いて、寄生しているコシオガマは寄生していないコシオガマと比べて昼に蒸散量が高くなることがわかりました。条件的寄生植物は寄生時に蒸散量を増やすメカニズムを持つ可能性が示唆されました。


領域が近い研究者を探す

生物・生命系領域