髙島 誠司 Seiji Takashima

信州大学 学術研究院 繊維学系テニュアトラック助教※助成決定当時

2018稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
ヒト非閉塞性乏精子症の発症・亢進メカニズムの理解と制御
キーワード
研究概要
本邦は、補助生殖医療による挙児の割合が世界的にも多い国です。その裏には、カップルの20%が不妊と診断されている事実があります。そして、その約半数が男性不妊によるものですが、実は男性不妊の原因は未だ何もわかっていないため、診断も治療も予防もできません。特に、精子形成に不具合が起きるタイプの不妊『非閉塞性乏精子症・無精子症』は、精巣内に精子がほとんど/全くいないため、補助生殖医療でも救うことができません。男性不妊におけるこの病状の割合は半数近くを占めるという統計もあります。この疾患に対し未だ無理解かつ無策というのは、少子高齢化の先頭を走る本邦としては恐るべき状況であり、欧米中韓等主要諸外国も遠からず本邦と同様の社会問題を抱えると予想されます。つまり、非閉塞性乏精子症・無精子症研究は、今後需要増大が見込まれるにも関わらず研究が進展していない、Blue Oceanであるとも言えるでしょう。
 私の研究チームは、この疾患は男性不妊の病態をモデル動物で再現し、理解し、そのメカニズムを明らかにするを目指し、研究に取り組んでいます。未開拓分野であり、手がかりも乏しく、容易な課題ではありませんが、これが実現すれば、疾患の診断・治療・予防法の開発が可能となり、本邦にとどまらず、広く人類の繁栄に資することができると考えています。

助成を受けて

 稲盛研究助成により、私たちが取り組む研究の基盤となる環境を整え、興味深い結果を得ることができました。今後さらに、ひとの役に立ち、かつおもろい研究を展開させていきたいと思います。
 この研究助成の特徴は、選考委員を務めてくださった先生からメッセージをいただけることです。著名な研究者から『直接』研究のアイデアに評価をいただけて、大変刺激になりました。

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