高杉 征樹 Masaki Takasugi

大阪公立大学大学院医学研究科講師※助成決定当時

2025稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
適応的な加齢変化とその制御機構の解明
キーワード
研究概要
我々はこれまで、加齢に伴う遺伝子発現変化の一部は個体の寿命という観点からは有益な変化であり、比較生物学がそのような適応的な老化を浮き彫りにするための強力な手法である事を示唆する結果を得てきた(PMID: 37351606)。本研究では、独自の比較生物学的手法に基づき適応的である事が示唆された加齢変化について、動物実験による証明を行う事で「分子レベルの加齢変化の良い側面」と「分子レベルの加齢変化の悪い側面」を区別するための方法論を確立し、「適応的な老化」の実態とそのコントロール法を示す事を目指す。

助成を受けて

本研究は種間比較解析から老化の適応的な側面を抽出していこうとする風変わりな内容ですが、今回見出して頂いたことに一層の自信を持ってオリジナリティを大事に研究を発展させていきたいと思います。本研究を通じて老化の適応的な側面とそのコントロール法を明らかにしていくことで、人々の老化に対する捉え方を変えていくことができたらと願っています。

研究成果の概要

加齢は多くの慢性疾患のリスク因子だが、その分子変化の意義は不均一で不明な点が多い。本研究ではマウスおよび哺乳類のトランスクリプトームを統合し、長寿種と一致する「適応的」老化遺伝子群を同定した。代謝組織の転写因子を標的に組織特異的介入を行ったところ、介入を加えていない遠隔臓器においても若返りが引き起こされる事が明らかとなり、比較生物学に基づく適応的老化成分の識別手法の有効性が示された。


領域が近い研究者を探す

生物・生命系領域

PAGE TOP