宗兼 将之 Masayuki Munekane

金沢大学医薬保健研究域助教※助成決定当時

2025稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
放射性ハロゲンで標識した抗体薬物複合体の開発
キーワード
研究概要
抗体薬物複合体(ADC)は、がん細胞特異的な治療を可能とするバイオ医薬品として注目を集めているが、臨床試験において十分な治療効果が認められない例が多く存在する。本研究では、刺激応答性リンカーを介して治療用放射性核種で標識したDNA標的型薬剤を抗体に結合させたADCを開発することで、「抗体によるがん組織(がん細胞)への高い集積」と「がん細胞内の低pHや還元状態等の刺激に応答して放出される放射性標識体の核(DNA)への移行」の両方を達成することで、高い治療効果を得られる核医学治療法を開発する。

助成を受けて

核医学治療は、放射性核種から放出される放射線の殺傷効果を利用したがん治療法で、α線を放出する放射性核種を結合させた化合物の投与により、がんが全身に転移した前立腺がん患者さんの完全寛解がみられる等、その高い治療効果で注目を集めています。しかしながら、本治療法の認知度は依然として低いため、その普及促進の一助となる薬剤の開発に尽力していきたいと考えております。

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