柴田 峻 Shun Shibata

東北大学大学院医学系研究科助教※助成決定当時

2024稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
ヒト胚着床オルガノイドモデルを用いた妊娠免疫母子間ネットワーク機構の深層解明
キーワード
研究概要
少子化が進行する現代社会において、不妊症対策は最重要課題のひとつであります。特に、着床不全は改善が困難であり年間約17万件ともいわれています。本研究では、近年わたしたちが確立した着床オルガノイドに、母体免疫を模したシステムを付加したin vitroモデルを創出することで、胎児の免疫寛容機構の理解や着床不全の診断や治療に応用したいと考えています。

助成を受けて

この度は、名誉ある稲盛研究助成に選ばれたことに深く感謝し、同時に大きな責任を感じております。この助成金を活用して、我々の研究をさらに進化させ、画期的な研究を展開することで、少子化や未来のいのちに貢献できるように尽力したいと思います。

研究成果の概要

着床は、胚が子宮内膜に浸潤する妊娠初期のプロセスである。ヒトの場合、倫理的・技術的制約があり、胚を取り扱う着床の基礎的研究は不可能に近かった。本研究では、ヒト子宮内膜オルガノイドモデルとES細胞から誘導した胚盤胞様構造(胚モデル)を共培養し、胚着床アセンブロイドモデルを世界で初めて創出することに成功し、着床の母児連関を可視化することを可能にした。


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