石﨑 友崇 Tomotaka Ishizaki

名古屋大学医学部附属病院病院助教※助成決定当時

2025稲盛研究助成生物・生命系

採択テーマ
ヒト脳内電極で脳深部の謎を解く:生理的視床神経活動とてんかんの異常ネットワーク解明
キーワード
研究概要
視床は脳内ネットワークの調整に重要な役割を果たすが、その神経活動の解明は技術的な制約により困難である。本研究では、難治てんかん患者の術前検査として施行される定位的頭蓋内脳波を用いて、ヒト視床の神経活動を直接記録し、その生理的および病的ネットワークを解析する。これにより、視床が異常なてんかんネットワークに関与するメカニズムを解明し、脳深部刺激療法の適応判断および刺激条件の最適化に貢献することが期待される。さらに、視床ネットワークの理解を深めることで、新たな外科的治療法の開発につながる可能性がある。

助成を受けて

ヒト視床の神経活動は長らく明らかになっていませんでした。脳の中心にある視床は多くの脳領域とネットワークを形成し、複雑な生理的作用を有していることが知られています。視床の機能を知ることはヒト脳を操る司令塔の役割を知ることであり、てんかんをはじめとする脳内ネットワーク疾患のメカニズムを明らかにする一助になると考えられます。

領域が近い研究者を探す

生物・生命系領域