このたびは稲盛研究助成にご採択いただき大変光栄に思っております。また選考委員である著名な先生からも激励のメッセージを賜り身の引き締まる思いです。貴財団の助成をもとに研究を飛躍させ、本研究の成果を微力ながら医学・生命科学研究の進展に貢献できるよう努めていきたいと思います。
本研究は、遺伝子全長ヒト化マウスの汎用的作出を実現する基盤技術の開発を目的として実施された。申請者はES細胞に対する2段階のゲノム編集を介した新規手法を考案し、ヒト全遺伝子の93%をカバー可能な200kbp長を対象とした遺伝子全長ヒト化技術の開発に成功した。加えて、実験を行った遺伝子座すべてで10-15%程度のヒト化が誘導できており、従来の報告と比較して50倍以上の効率の向上に成功し、汎用性にも優れていることを示した。
生物・生命系領域