稲盛助成金を通じて築かれる学際的なネットワークは、複雑化する社会問題に対処する強力な武器となると思います。感染症数理モデルの視点から科学の発展に寄与できるよう精進いたします。
本研究ではCOVID19のクラスター発生状況を解析し、場所による異質性を定量化し、特定の場所への介入が流行全体に与える影響を検討した。因果探索的統計モデルを用い、クラスター通しの因果の向きを同定した。続いて因果の向きを仮定した上で、クラスターによる次世代行列の定量化を行なった。COVID19に関しては飲食を伴う場での感染が各流行の波の前半に起き、流行を牽引したことがわかった。特定の場への強い介入は時に人口全体への均一な介入と同等の効果を示す可能性を示唆した。
生物・生命系領域